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FUKUちゃん
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目次
定期的に帳簿をつけていない場合のリスク
個人事業主やフリーランスの方等は日々忙しく働いている方たちが多いので、なかなか定期的に帳簿をつけることは難しいと思います。
それでも、毎日はできなくても、月に2日とか最低でも毎月1日は資料を整理したり、帳簿をつけたりする時間をとっていただきたいです。
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- 気づくといつの間にか何か月分も溜まってしまい、ますます帳簿をつけるのが嫌になってしまう☞結局1年分まとめて作業することになってしまう。
- 確定申告書の提出が期限ギリギリになってしまう。まだ間に合えば良いが、期限後申告になってしまう可能性もある。
- 現時点で利益は出ているのか、マイナスなのか具体的な数字(損益)がよく分からない。
- 1年分の帳簿作業を翌年にまとめてすると節税等の対策ができない。
- 運転資金等、急にお金が必要になった場合に、帳簿をつけていないと数字が把握できていないため、銀行から融資を受けることが難しくなってしまう。
以上のようなリスクを少しでも減らすため、日々、請求書や領収書、レシート等を整理し帳簿をつけることは大切です。
事業を行っている方だけではなく、例えば、医療費控除の還付申告を行う方で領収書や明細がたくさん出てくる場合には月ごとに整理して、集計までしておけば確定申告が簡単にできます。
また、株式や投資信託、FX等を行っている時は、月ごとに明細が送られてくる場合には明細を整理し、データの場合はすぐに取り出せるようにしておくことで確定申告時には苦労することなく短時間で処理することができます。
ここで再度上記のボックスを見ていただきたいです。この中の③、④、⑤は経営上のリスク、特に最も大切な資金繰りに関係するリスクです。
もちろん、確定申告を期限後に行うことは良くないことですが、実は、この③、④、⑤のリスクの方が重要度は高いです。
定期的にしっかりと帳簿をつけていないと、最終的に事業が継続できない状態になってしまう可能性もあります。
確定申告書の提出が期限後になってしまった場合
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- 無申告加算税や延滞税が課される可能性がある。
- 青色申告65万円控除の方は、10万円控除に減額されてしまう。
まず①ですが、延滞税は遅れた日数分加算されます。最高で税率は年14.6%です。
次に無申告加算税です。例えば申告期限後1か月以内に自分から確定申告した場合等は課税されませんが、税務署に指摘されて申告した場合には税率は高くなりますのでご注意下さい。
無申告加算税の税率は最高で年20%です。
次に②の場合ですが、例えば事業の申告を青色申告(65万円控除)で行う予定だった人が期限後申告になった場合には、青色申告は同じですが控除額は10万円に減額されてしまいます。
利益が出ている場合、65万円控除から10万円控除に減額されてしまうと税金の納付額が増えてしまいます。
ただし、法人の場合は、2期連続して申告期限内に申告できなければ青色申告は取り消されますが、個人事業主の場合には青色申告が取り消されるようなことはありません。
それでも、期限後申告は目立ちますし、期限後申告が原因で税務調査に選ばれてしまうという可能性もなくはありません。期限内に必ず申告しましょう。
青色申告(65万円控除)のルールや必要な帳簿について
青色申告で確定申告する場合に、提出する主な資料として、「確定申告書(第一表、第二表)と「青色申告決算書」があります。また、青色申告決算書は「損益計算書」と「貸借対照表」で構成されています。
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この「複式簿記」のルールで、手書きやエクセルで帳簿を作ることや一般的に市販されている会計ソフト等に一から自分で入力していくには簿記の知識が必要です。
例えば、商業高校で簿記を勉強した方、簿記検定に合格している、企業の経理や会計事務所で働いた経験がある方でもなければ、複式簿記で記帳することは難しいと思います。
複式簿記の話が少し長くなってしまいましたが、65万円控除が得られる青色申告はこの複式簿記が前提になります。
次に、青色申告に必要な帳簿についてご説明します。青色申告は次のような帳簿を作成しなければいけません。
- 現金出納帳(現金の動きを記入)
- 預金出納帳(預金の動きを記入)
- 売掛金元帳(確定した売上の未回収分を記入)
- 買掛金元帳(確定した仕入や外注費の未払い分を記入)
- その他必要帳簿(業種によって作成が必要な帳簿)
一般的に、対象は①、②はほぼ全ての方、③、④は多くの方が該当、⑤は業種ごとに異なります。
①の現金出納帳は、現金の入出金を毎日記録する帳簿です。その日の実際の現金残高と現金出納帳の残高を一致させます。
例えば、売上を現金で回収した、普通預金から現金を引き出したといった場合は入金に、現金で経費の支払いをした、普通預金に預けたという場合には支払いに記入します。
②の預金出納帳ですが、個人事業主の方のほとんどは普通預金を利用していると思います。普通預金は通帳に取引内容を記載すると良いです。
普通預金の取引内容をある程度日が経った後に確認しても、空欄だったり、カタカナやアルファベットが中途半端に記入されたりしていると内容が思い出せません。
入金は比較的分かりやすいのですが、支払いの内容が分からなくなってしまうことが多いと思います。普通預金通帳はなるべく定期的に記帳して早めに内容を記入しておくことをおすすめします。
またネット上等でデータでやり取りしている場合は、紙に印刷して記入するかエクセル等にデータを移して内容を記入しておく等の方法があります。
③の売掛金元帳は、「売上」は確定しているがまだ未回収の取引、④の買掛金元帳は、「仕入」や「外注費」として確定しているがまだ未払いの取引を記入する帳簿です。
ここで先ほどご説明した「複式簿記」と同じように青色申告の大切なルールがもう一つあります。
それは、帳簿の記帳は「発生主義」で計上しなければなりません。
※「現金主義」という帳簿のつけ方もあります。現金主義は、具体的に入金、出金があった日で帳簿に計上します。
それぞれ帳簿に計上するタイミングに違いがあります。
期中は現金主義で計上し、年末の12月31日時点で青色申告のルールに沿って発生主義で計上するという方法をとることもできます。
例えば、2019年12月に確定した売上が、翌年の2020年1月、2月以降に入金になる場合は、2019年12月の売上として計上します。ただし、翌年の2020年に入金になった時は売上ではなく、売掛金で処理されます。
逆に、2019年12月に確定した仕入や外注費等の経費で、支払いが翌年の2020年1月、2月以降になる場合でも、2019年12月の経費として申告できます。この場合には、2020年の支払い時には買掛金や未払費用で処理するため、経費にはなりません。
以上のように、青色申告で65万円控除を受けるためには複式簿記で記帳し、また、青色申告のルール「発生主義」で計上しなければなりません。そして、必要な帳簿もつけなければなりません。
確定申告の時期には、さらに青色申告決算書(損益計算書、貸借対照表)を作成し最終的に確定申告書を期限内に作成して提出する必要があります。
クラウド会計ソフトfreee(フリー)なら初心者でも青色申告(65万円控除)が簡単
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ほとんどの方が、「簿記の知識がないと青色申告は無理」、「仕事が忙しいのにとても面倒でできない」、「今さら経理の勉強はしたくない」、「日々の記帳から申告までの流れがよく分からない」、「お金がかかっても良いから税理士にお願いしたい」等といった印象を持たれたと思います。
ここまで青色申告を中心にご説明しましたが、白色申告でも帳簿はつけなければいけません。
白色申告は単式簿記(簡単な家計簿レベルの帳簿)で記帳できます。また、書類の保存義務もあります。
でも実は、このような問題を全て解決して簡単に青色申告できてしまう方法があります。それは・・・・・・・・
- クラウド会計ソフトfreee(フリー)を使って確定申告する
- 弥生会計オンラインシリーズを使って確定申告する
- クラウド会計ソフトマネーフォワードを使って確定申告する
①freee(フリー)、②弥生会計、③マネーフォワードは全て安心して確定申告できるおすすめの三大会計ソフトです。
私も仕事上、この3種類の会計ソフトは全て使ったことがあります。その全てが使いやすくどなたにもおすすめできる良いソフトだと感じます。
その中でも、特に①のfreeeは、全く簿記の知識もなく、経理経験もない、数字が苦手といった方、確定申告の経験がない初心者の方に最もおすすめできるクラウド会計ソフトです。
会計ソフトfreee(フリー)のご紹介
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基本的なfreeeの操作は、ただ質問に答えていくだけで日々の帳簿をつけることができます。そして、同じように質問に答えていきながら青色申告決算書が作成(白色申告の場合は収支内訳書)でき、最終的に確定申告書を作ることができます。
確定申告書一式の作成だけでなく、申告書の提出までサポートしてくれます。
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freeeの良さの一つで、仕訳を簡単に入力できてしまう方法があります。これなら簿記の知識は必要ありません。
例えば、レシートや領収書をスマホで撮影すれば、AIが自動で日付、金額、取引先などを解析して経費等の仕訳を入力してくれます。
また、カード明細や銀行口座と上手く連動させることができます。例えば、freeeとクレジットカードを連携させると、こちらもAIが解析して仕訳が入力されます。
さらに、freeeは請求書の発行もできます。この請求書が会計ソフトと連動するため、請求書を発行すると自動で帳簿がつけられるため、帳簿への記帳まで同時に終わってしまいます。
これらの機能を使えば、簿記の知識や経理の経験等一切必要ありません。初心者の方でも簡単に帳簿がつけられます。
そして、質問に答えていくだけで申告書が作成できます。
登録は簡単で、無料で始めることができます。
有料プランは以下の通りです。
- スタータープラン : 年額 11,760円(税抜)(月額980円税抜)
- スタンダードプラン : 年額 19,800円(税抜)(月額1,650円税抜)
- プレミアムプラン : 年額 39,800円(税抜)(月額約3,317円税抜)
おすすめはスタンダードプランです。損益や資金繰り、月次推移のレポートの作成もできるので経営面でもとてもプラスです。サポートもしっかりと受けられますよ。
まとめ
税理士に依頼した場合には、年一回の決算のみでも最低10万円以上はかかるのが普通です。規模や業種にもよりますが、一般的に、記帳代行込みで定期的に来てもらうと年間で40万円程度はかかります。
ある程度売上が増えてきて従業員を雇うようになってきた、現場の仕事が忙しすぎて帳簿の作成まではできない、帳簿は丸投げして節税や資金繰り、経営について等いろんなアドバイスを受けたい等の考えがあるなら税理士と契約することは良いと思います。
税理士に依頼するメリットもたくさんあります。
いい税理士の探し方、選び方についてはこのサイト内でご紹介しています。こちら👇をご覧下さい。
【経営者必見】いい税理士の探し方、選び方。契約・変更のポイントや違いを比較!個人、法人の確定申告、決算はどこに相談する?
でも、まだ小規模だからコストはできるだけ削減したいといった場合、freeeなら税理士の費用と比較して格安でサービスを受けられます。
freeeは人事労務管理のシステムまで整っているので、従業員の勤怠管理や給与計算まで行うことができます(別料金)。
是非、今年から帳簿の作成、確定申告はfreeeを使ってみてはいかがでしょうか。
freeeなら、今まで白色申告や青色申告10万円控除だった人も青色申告65万円控除で申告できます。税金面でとても有利になりますよ!
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