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専門学校や通信講座の学費の一部が支給される教育訓練給付制度~資格を取得して再就職を目指そう!~

教育訓練給付制度 勉強(紙飛行機)

今回のテーマは、「教育訓練給付制度」についてです。私も過去にもらったことがあります。雇用保険の給付制度で主に2種類の給付金があります。最近、もらえるお金も増えて、かなりお得な給付金ですよ。これからご説明しますね。

FP教える

 

雇用保険に3年以上加入している人等を対象に、厚生労働大臣の指定する講座(教育訓練講座)の受講が終了した時に、支払った入学金や受講料等の経費の支払いの一部が支給される「教育訓練給付制度」という制度があります。

 

この教育訓練給付制度には、「一般教育訓練給付」と「専門実践教育訓練給付」の2種類の給付があります。

 

平成26年10月から新たに専門実践教育訓練給付が創設され、さらに、平成30年1月から給付率が引き上げられる等この制度はますます充実し、もらえる給付金の額も増えています。

 

それでは、最初に「一般教育訓練給付」についてご説明します。

一般教育訓練給付について

 

一般教育訓練給付とは、一定の要件を満たす雇用保険の在職者または離職者(退職者)が厚生労働大臣指定の一般教育訓練を受講、終了した時に、受講者本人が支払った費用(教育訓練経費)の20%上限10万円)がハローワークから給付金として支給される制度です。

 

一般教育訓練給付の対象者

  • (退職者)退職するまでの雇用保険の被保険者期間が3年以上あり、かつ、退職日の翌日から受講開始までが1年以内の人。
  • (在職者)受講開始日に雇用保険の被保険者期間が3年以上ある人。
  • (受講がはじめての人)雇用保険の被保険者期間が1年以上ある人。
  • (受講したことがある人)新たな訓練を受講する日の前日から3年以内に給付金の支給を受けたことがある場合には支給されません。

 

以上のいずれかの条件に該当する人は、一般教育訓練給付を利用できます。

 

一般教育訓練給付のもらえる給付金額

支払った入学金や受講料等の経費の20%が支給されます。

 

注意
・給付金額の上限は10万円で、4,000円以下の場合は支給されません。また、教育訓練の期間に関わらず、支給される回数は1回です。

・検定試験料、交通費、補助教材費等は対象外です。

 

一般教育訓練給付の対象講座

 

厚生労働大臣指定の対象講座は、かなり多くの講座があります。例えば、大型自動車第1種免許等の自動車に関する免許、簿記や語学、Webデザイナー等の検定講座、税理士や宅地建物取引士等の資格取得を目指す講座等があります。

 

👇宅地建物取引士について勉強方法等わかりやすく説明されているサイトです。

参考 宅建士合格応援サイト宅建えーる

 

詳しくは、厚生労働大臣指定教育訓練講座検索システムで確認できます。

 

一般教育訓練給付の手続方法

 

手続きには期限があるため注意が必要です。受講終了日の翌日から1か月以内に申請しなければなりません。

 

  • 教育訓練受講終了
    教育訓練受講終了日の翌日から
    手続きに必要な提出書類を準備しましょう。
  • 1か月以内
    一般教育訓練給付手続き期限
    受講者本人の住所を管轄するハローワークで手続きを行います。

 

手続きは、受講終了後に受講した本人が、本人の住所を管轄するハローワークに以下の書類を提出する必要があります。

  • 教育訓練給付金支給申請書
  • 教育訓練終了証明書
  • 教育訓練経費等確認書
  • 領収書
  • 本人・住所確認書類及び個人番号(マイナンバー)確認書類
  • 金融機関(給付金入金指定口座)の通帳またはキャッシュカード

 

 

 

教育訓練給付制度 勉強する男性

 

次は、「専門実践教育訓練給付」についてです。ご覧下さい。

 

専門実践教育訓練給付について

 

専門実践教育訓練給付とは、訓練受講者の中長期的なキャリアアップを形成するために、平成26年10月から開始された教育訓練給付制度です。平成30年1月からは、もらえる給付金額も増えますます充実した制度となっています。

 

より専門的で実践的な訓練が対象となっているため、一般教育訓練給付よりももらえる給付金額は高くなっています。

 

ただし、手厚い給付であるため、訓練受講前の手続き、訓練受講中の手続き(訓練中に給付金を受け取ることができます)、訓練終了後の手続き等、必要な手続きが一般教育訓練給付より多いことも特徴の一つです。

 

給付期間は2年間ですが、資格取得等につながる場合には最大3年まで延長されます。

 

また、資格を取得し訓練終了から1年以内に雇用された場合には、さらに手厚い給付金をもらうことができます。

 

専門実践教育訓練給付の対象者

  • (退職者)退職するまでの雇用保険の被保険者期間が3年以上あり、かつ、退職日の翌日から受講開始までが1年以内の人。
  • (在職者)受講開始日に雇用保険の被保険者期間が3年以上ある人。
  • (受講がはじめての人)雇用保険の被保険者期間が2年以上ある人。
  • (受講したことがある人)新たな訓練を受講する日の前日から3年以内に給付金の支給を受けたことがある場合には支給されません。

 

専門実践教育訓練給付のもらえる給付金額

① 訓練受講の場合

 

受講者本人が支払った教育訓練経費の50%が支給されます。

 

注意
一般教育訓練給付と同様に給付金額には上限があります。期間が1年の場合は40万円、2年の場合は80万円、3年の場合は120万円です。また、4,000円以下の場合は支給されません。

② 資格を取得し訓練終了から1年以内に雇用された(一般被保険者等として雇用された)場合

 

受講者本人が支払った教育訓練経費の20%が追加で支給されます(上記①の給付金額と合わせて70%支給されます)。

 

注意
給付金額の上限は、上記①と合わせて期間が1年の場合は56万円、2年の場合は112万円、3年の場合は168万円です。また、4,000円以下の場合は支給されません。

 

専門実践教育訓練給付の対象講座

 

対象となる講座は、訓練受講者の中長期的なキャリアアップを形成する専門的、実践的な教育訓練で厚生労働大臣が指定した以下の講座です。

  • 看護師や理学療法士、作業療法士、美容師、測量士等の業務独占資格の取得を目指す養成施設の課程
  • 社会福祉士や介護福祉士、調理師、保育士等の名称独占資格の取得を目指す養成施設の課程
  • 専門学校の職業実践専門課程や高度専門職の職業人の養成を目指す専門職大学院、職業実践力育成プログラム
  • 一定レベル以上の情報通信技術に関する資格取得を目指す過程
  • 第四次産業革命スキル習得過程(高度IT分野等)

 

詳しくは、厚生労働大臣指定教育訓練講座検索システムで確認できます。

 

 

教育訓練給付制度 通信講座

 

 

専門実践教育訓練給付の手続方法

 

専門実践教育訓練給付の手続きは、一般教育訓練給付と比べて煩雑です。受講前の手続きや受講中の手続き、受講後の手続き、資格を取得し、その後雇用された場合の手続き等いくつかの必要な手続きがあります。

 

また、これらの手続きにはそれぞれ以下の期限があります。申請書類の提出先は、全て受講者本人の住所を管轄するハローワークです。

  • 受講前の手続き:受講開始日の1か月前まで
  • 受講中の手続き:受講開始日から6か月ごとの期間の末日の翌日から1か月以内
  • 受講終了後の手続き:受講終了日の翌日から1か月以内
  • 訓練が終了し、資格取得等し、被保険者として雇用された場合:雇用された日の翌日から1か月以内

 

  • STEP1
    ①受講前の手続き
    事前にキャリアコンサルタントによる訓練前コンサルティングを受け、就業の目標、職業能力の開発 ・向上について記載したジョブ・カードの交付を受けます。その後、受講開始日の1か月前までに書類を提出します。
  • STEP2
    ②受講中の手続き
     訓練の受講中は、受講開始日から6か月ごとの期間の末日の翌日から1か月以内に手続きを行います。
  • STEP3
    ③受講終了後の手続き
     訓練を終了した時は、受講終了日の翌日から1か月以内に手続きを行います。
  • STEP4
    ④被保険者として雇用された後の手続き(追加給付の手続き)
     教育訓練の目標である資格を取得等し、かつ、終了した日の翌日から1年以内に被保険者として 雇用された時は、その雇用された日の翌日から1か月以内に手続きを行います。
  •  

 

①受講前の手続きの提出書類

  • 教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票
  • ジョブ・カードまたは専門実践教育訓練の受講に関する事業主の証明書
  • 本人・住居所確認書類及び個人番号(マイナンバー)確認書類
  • 雇用保険被保険者証
  • 教育訓練給付適用対象期間延長通知書
  • 入金希望金融機関の通帳またはキャッシュカード
  • 写真2枚

 

②受講中・③受講終了後・④雇用後の支給申請手続きの提出書類

  • 教育訓練給付金の受給資格者証
  • 教育訓練給付金支給申請書
  • 受講証明書または専門実践教育訓練終了証明書
  • 領収書
  • 教育訓練経費等確認書
  • 資格取得等を証明する書類(資格取得等し雇用されたことによる支給申請する場合)

 

 

以上、教育訓練給付制度の「一般教育訓練給付」と「専門実践教育訓練給付」の2種類の給付についてご説明しました。

 

最後に、あと一つご説明したいことがあります。それは「教育訓練支援給付金」という給付金についてです。

 

教育訓練支援給付金について

 

この給付金は、専門実践教育訓練給付の受給資格者のうち、訓練受講開始時に45歳未満の離職者であり、専門実践教育訓練を終了する見込みがある等いくつかの一定の条件を満たす人に支給されます。

 

教育訓練支援給付金は日額で支給されます。その日額は、原則、雇用保険の基本手当の日額に相当する額の80%です。

 

注意
教育訓練支援給付金は、平成34年3月31日までの時限措置です。

 

詳しくは、ハローワークインターネットサービスをご覧ください。

 

教育訓練給付 申請手続き先のハローワーク

 

まとめ

 

今回は主に、教育訓練給付制度の「一般教育訓練給付」と「専門実践教育訓練給付」の2種類の給付についてご説明しました。

 

専門学校や通信講座を活用して勉強し、資格を取得したり検定試験に合格する等してスキルアップしながら再就職することが可能になります。そして、手続きすることによって、費用の一部が給付されます。教育訓練給付制度は、お得でおすすめな給付制度です。

 

ただし、給付金を受け取るための申請手続きには期限があります。「一般教育訓練給付金」は、受講終了日の翌日から1か月以内です。また、「専門実践教育訓練給付金」は、受講前、受講中、受講終了後、雇用された後にそれぞれ手続きが必要で期限があります。必ず、忘れずに期限内に手続きを行うようにしましょう。

参考 教育訓練給付制度厚生労働省

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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